
JRや私鉄の総合職として活躍したい!

JRや私鉄が総合職に求めるものってなんだろう
「鉄道会社総合職きついと感じる人、向いてない人をランキングしてみた 」では鉄道会社総合職に向いていない人をランキング形式で紹介しました。
今回は「鉄道会社が求める人物像」と「世代別活躍できるタイプ」を考察。

JR総合職を辞めた筆者が、JRで見た・関わった人との経験を元に解説していきます(笑)
・JR本州3社のどこかで総合職事務系 (やりたい仕事消滅、パワハラ・労働環境劣悪)
・転職してBtoCメーカー海外営業、海外駐在 (給料アップ・希望叶うも残業多)
・転職してBtoBメーカーにキャリアアップ、労働環境改善
JR・大手私鉄総合職で勝ち組になる人物像

JR本州3社と私鉄大手売上上位3社のホームページから、総合職を中心とした求める人物像を確認していきましょう。
先に結論述べると、各社で使われるキーワードは「①リーダーシップ&調整力、②課題設定力&目標達成力、③自律心」の順で多いようです。
旧国鉄各社は地頭の良さが重要(JR西日本の経営視点やJR東日本の柔軟な思考力)のに対して、私鉄は探求心や創造力、希望などの心構えを大事にしています。
会社が鉄道業界が求める人物像にあなた自身を近づけていくことで、並み居る高学歴の同僚から一歩抜け出し、勝ち組にまた一歩前進するでしょう。
JR東日本
1. 高い専門能力を持ちながらも、変革を恐れることなく、いかなる環境にも対応できる柔軟な思考力。
2. 自ら課題を設定し、社内外のさまざまな関係者と調整を行いながら、プロジェクトをマネジメントし、目標を達成する能力。
3. 新たな領域に自ら進んで挑戦し、JR東日本グループの無限の可能性を率先して追い求める熱い探究心。
総合職|採用コース・主な仕事内容|採用情報:JR東日本 (jreast.co.jp)
JR東海
他社と違い明確な求める人物像の記述はありませんでしたが、人事メッセージによれば下記のような人材です。
1. 「これからのJR東海、ひいてはこれからの日本を自分たちの手で守り、創っていく。世界の高速鉄道の最先端を切り拓いていく。」というような気概を持っている方
2. 自らの頭で考え、自らの身体で行動する「自律的」な人
3. 自分の長所を伸ばすとともに、つねに「何かを成し遂げよう」というエネルギーに満ちた人
人事部からのメッセージ|JR東海からのメッセージ|JR東海 東海旅客鉄道株式会社 採用ホームページ|東海旅客鉄道株式会社 採用・インターンシップ情報 (jr-central.co.jp)
JR西日本
使命感
鉄道事業をはじめ、物販・飲食、ホテル、ショッピングセンター、不動産といったさまざまな生活サービスを通して「人々が出会い、笑顔が生まれる、安全で豊かな社会」を実現するというJR西日本グループの社会的使命を理解し、共感できる人
覚悟・志
不確実性の高い時代に経営を担う重責を認識し、自らが当事者となって安全で豊かな社会づくりに寄与し当社グループの持続的発展を担う「覚悟」と「志」を備えた人
経営視点
経営環境の変化を的確に捉え、当社グループの持続的発展に資する経営ビジョンを描き、「地域価値」「線区価値」「事業価値」の向上にリーダーシップを発揮できる人
創造力
既成概念にとらわれることなく、新たな価値やビジネスを創出することに挑戦できる豊かな「創造力」を有する人
推進力
目標達成のために組織を束ね、内外のステークホルダーの皆様に理解を得ながら事業を推進し成果を最大化することができる人
JR西日本 求める人財像
東急株式会社
東急バリューという愛称のもと、「従業員一人ひとりが共有すべき価値観と求められる行動」として3つの「志」と5つの「行動」が策定されています。
「志」:顧客価値(お客様が求める価値を追求し続ける)、共創(互いを認め合い、知恵を終結させて連携を進める)、挑戦(常に新しい価値の創造に向けて突き進む)
「行動」:考える、すばやく動く、対話する、やり抜く、学習する
東急バリューを発揮する人材|東急株式会社 新卒採用 (tokyu-recruit.jp)
近鉄グループHD
昨年は「AIやIoTによる社会構造の変化に興味がある人」や「スポーツや文化に秀でた自覚のある人」といったスキル面の記載がありましたが、今年の総合職募集採用要項は以下に変わっていました。
毎年見直しされることで、会社の採用方針がしっかり学生側に伝わります。
とてもいいですね。
●何かおもしろいことはないか常に考えている
募集要項 | 近鉄グループホールディングス Recruit (kintetsu-g-hd.co.jp)
・好奇心旺盛で、変化を楽しめる。
・常に物事を前向きに捉え、夢を描ける。
● 簡単には諦めず、最後までやり遂げる
・自分自身が納得し強い思いが持てるまで考えて考え抜ける。
・当事者意識を持って取り組める。
・様々な手を考えて、もがける。
● 地域への貢献を意識しながら、収益を生み出せる
・社会貢献を意識して、仕事に取り組む。
・仲間との協働により、より大きな成果を目指せる。
阪急阪神HD
阪急阪神ホールディングスの求める人物像はシンプルですが、この3点をベースに強い個性を求めているようです。
誠実に、向かい合う
360度、働きかける
志を持ち、挑み続ける
求める人物像 | 阪急阪神ホールディングス株式会社 RECRUITING SITE (hankyu-hanshin.co.jp)
JR・私鉄総合職 世代別勝ち組として活躍できるタイプ

各社が求める人物像に対し、私が某JRでは7割以上が穏やかな農耕民族気質でした。
高学歴重視なだけあって、頭のキレはあるものの、普段はのんびりしていて、いじりいじられ冗談を言ってお酒を楽しむような典型的なサラリーマンが大半。
入社以来仕事で関わった先輩や上司も現在では職位も上がり、最近では当時直属の課長だった上司もグループ会社の社長を経て、執行役員の仲間入りを果たしています。
鉄道会社の中で出世していきたいという思いが強い方は、活躍する総合職のタイプを参考に自身の強みを活かしていきましょう!
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活躍できるタイプ<担当レベル>
この担当レベルの段階で周囲が評価し、着実に昇給・昇格している人材は、以下の3点に強みあり。
① 強い意志・目的意識を持ち、与えられた業務に取り組んでいる
② 仮説・検証のサイクルが早い
③ あらゆる上司との関係性が良好
1つ目の強い意志・目的意識は、入社後の総合職研修の業務改善プレゼンなど、総合職が集まる場で差を実感できます。
与えられた課題をプレゼンするだけの社員もいれば、自分の力で課題設定から解決策までプレゼンできる社員も。
常日頃から職場を変えていきたいという気持ちが入社段階から強い人はすぐに頭角を現す印象です。
2つ目の仮説・検証のサイクルについても同様、頭の中で考えるだけではなく手足を動かせるタイプが重宝されます。
頭の良さはみんな十分高水準ですので、そこまで差別化できません。
一方で、頭の中で考えたことを実行・検証できる能力は、他の社員とのわかりやすい差別化につながるため重要です。
3つ目、上司との関係性は、鉄道会社特有のべっとりとした人間関係の中で特に重要です。
入社以降、頭のキレる高学歴上司から勢いのある高卒上司まで、さまざまな上司の元で仕事をすることになります。
多様な上司を前に疲弊することなく、相手の必要とする情報を前もって察知し、提案できる参謀タイプであれば出世間違いなしです。
活躍できるタイプ<幹部レベル>
課長以上の幹部レベルは責任、抱える部下も断然多くなり、日々の業務は多忙。
後に執行役員人事部長や若くして役員になった切れ者上司と一緒に仕事をしていましたが、以下の共通点がありました。
① 声のトーンにハリがある、歩くのが早い、きびきびしている
② 異常時が発生した時、直接関係していなくても積極的に対応する
③ 役職や年齢関係なく、積極的なコミュニケーションをとる
面白い共通点としては、人の名前を忘れない記憶力の高さ。
一つ目。管理職以降はある程度ガツガツしているかどうかで、課長止まりかそれ以上たどり着けるかがわかれる印象です。
二つ目、お祭り男タイプ。鉄道会社に異常時はつきものですが、休日の人身事故や運休トラブル時にも積極的に会議室に顔を出し、陣頭指揮をとる責任感の強さがあれば、上からも下からも愛されます。
三つ目、コミュニケーション能力の高さ。
協力者や味方を作るのがうまいことが、人からの信頼を集め、出世していくために必須なのは言うまでもありません。
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JR・大手私鉄総合職で「勝ち組」になるために求められる人物像 まとめ

今回の記事では「鉄道会社別、求める人物像」と「鉄道会社総合職で活躍できる勝ち組タイプ(担当レベル・幹部レベル)」2点を解説しました。
鉄道会社の総合職社員は基本的には穏やかで安定志向な農耕民族気質です。
一方で、鉄道各社が求める人物像のように「リーダーシップ・目的達成力・自律心」を内に秘め、年数や経験とともにこれらの能力が充実してくるかどうかで、活躍できるかどうかが大きく変わってくる印象。
鉄道会社で働きたいとい希望を持つ大学生は、スキルだけを重視せず、学生生活の経験の中から自分を磨き、何かを成し遂げたいという強い気持ちを育てていきましょう。
求める人材は鉄道各社によって異なります。
会社規模や売上だけでなく、募集要項確認の上、自身が一番マッチしそうだと思う企業を探してみてください!
本ブログでは、鉄道会社現業・非現業さまざまな仕事の内容、メリット・デメリットについて解説しています。
時間があれば別の記事も読んでみてください。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
