
駅で働いている人ってどんな仕事してるの?
何が楽しくて、何がキツイ?
今回はこんな疑問に、元JR総合職で駅員・在来線運転士現場経験ともある筆者が解説します。
・新卒でJR本州3社(のどこか)に総合職事務系で入社
・駅→運転士→支社→本社まで経験し転職
・業界も職種もガラッと変え、現在はCore30 メーカーで海外営業
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駅員の仕事内容の種類

駅の規模や管理区分にもよりますが、駅の業務は主に3つに分けられます。
大きな駅で働く場合この中で一つだけ長くやることが多いですが、中小駅勤務の場合これら全てを行うことになり経験としておすすめ。

中小駅で働きたいです!とアピールすれば確実に中小駅で働けると思います。不人気なのでw
・出札業務
・改札業務
・輸送、運転
出札業務

出札とは、きっぷの発券業務のことです。
あなたも一度は「みどりの窓口」で新幹線や特急のきっぷを購入したことがありますよね。
お客様の求める行き先や時間にマッチするきっぷを発券して、お金を受け取るしごとです。
きっぷを出すためにカタカタたたいている機械のことをマルスといいます。
最初はひらがなを入力するのすら時間がかかりますが、慣れてくるとスマホよりも早く扱えます。
行き先、時間指定、経路変更、割引、お得なきっぷの呼び出しといった仕事の大体がマルス一つで片付きます。
窓口がたくさんある駅では、一番窓口を担当している社員が一番スキル高いエース社員であることが多いです。
私が在籍していた頃は、団体乗車券など一番窓口でしか対応できないきっぷがありました。
1日のスケジュールはこんな感じ
始業。
点呼を終えて持ち場の窓口に。
前日の泊まり勤務との引継ぎを終えて窓口での販売開始
1か月先乗車のレア切符目当て電車マニアや高齢者向けの切符販売がメイン
10-20分程度の休憩を挟みながら、きっぷ販売を続ける
1日に2回あるうち1回目の売上金回収
引継ぎ後に販売したきっぷと収受した金額の整合性を確認します
夕飯まできっぷを売り続ける
夕方は学生や用事を終えたサラリーマンが多め
最終電車が出るまで、ひたすらきっぷを売り続ける
新幹線の最終直前までバタバタ。
その後窓口終了までは、時折くるマニアと勝負!
窓口を締めたら少し片づけをして、駅についている風呂・寝室で仮眠をとります
自動起床装置に起床時間を入力しておやすみなさい
自動起床装置で起床。慣れると時間直前のスイッチ音で目覚め
静かな朝からひたすらきっぷ販売
サラリーマンが多くスムーズですが、たまに酔っ払いもきますね。
9:00になったら窓口を締めて最終の売上金確認、これが終われば翌日の出勤者に引継ぎで終わり。
売上金がシステムと合致しないとさかのぼって調べる羽目に。
改札業務

改札業務はその名の通り、改札口付近で乗り越し精算や問い合わせに対応する業務です。
酔客対応やクレーム、遅延・運転休止の案内もするハードな印象を受けるかもしれませんが、平常時は穏やかな時間が流れる職場。
観光地を抱える地域の駅だと、鉄道会社といえどもかなりの観光地情報を知っている必要があるためか、地元出身社員を配置することが多い気がします。
私が働いていた時は、大卒ではなく高卒社員の多くが改札・大卒社員の多くが出札というようにある程度わかれて配属決定していました。
改札担当する高卒社員は一気に社会人意識が高まったのではないでしょうか。
1日のスケジュールは省略。
ほとんど改札口にいるか、事務所できっぷ払い戻しを行っています。
輸送・運転業務

輸送・運転業務は、駅のホームで電車の発車、到着をアナウンスしたり、異常時などに乗務員に指令からの指示を伝えたり、信号取り扱いを行ったり、電車の連結・解放をサポートしたりと、縁の下の力持ち的な役割を果たします。
新卒からこの部署に入る人は少なく、一度車掌や運転士を経験してから戻るような玄人が多い職場ですね。
安全第一の鉄道会社ですから、鉄道を知る人間がつかなければいけない職場となりますが、ホームで案内をする人は高卒から会社入りたての社員も担当します。
こちらも1日のスケジュールは省略。
分岐器がないような駅では輸送・運転業務社員は配置されず、出札・改札社員がラッシュ時のホーム要員になることもあります。
駅員あるある【メリット・デメリット】

新卒・若手にとっては、働くことが何なのかを学ぶには絶好の機会である駅員の仕事。
そんな駅員のオンオフをあるあるにしてみました。
駅員のメリット
駅勤務のメリットは何といっても、平日休みと勤務時間の短さ。
加えて休みがとりやすく、泊り勤務(2日分)の明けを利用すると実質週2-3日しか働いていないような気分になることも。
同じく泊り明けの同僚や先輩とお昼から買い物や食事に出かける機会も多く、学生さながらの充実したプライベートを過ごすことができます。
働く駅によっては英語を使う機会も多く、最低限の英語力が自然と身につく可能性も一つのメリットでしょう。
駅員のデメリット
多くの駅員にとって最もデメリットに感じることは、世間の長期連休中に同じように休みを取得するのは大変という点です。
私も大型連休、4連休以上とれた記憶がありません。
お盆に1週間休んで海外旅行なんて、諦めましょう。
また、泊まり勤務は上手に活用できる人にとってはメリットですが、多くの人にとって「アケ」は眠気との闘い。
チームを率いる立場の職に就く社員は残業や教育時間との闘い。
せっかくの時間無駄にしないように過ごしたいですね。
なお、総合職ならではのデメリットとして、周りのメーカー、コンサル、銀行で働いている同級生は、一年目からバリバリ仕事をしている(ように見える)のですが、駅で一年目を過ごしていると、学生気分のままでいる自分自身との差がついているという恐怖感に襲われるかもです。
時間は十分にあるので、英語や簿記といった社会人の基礎知識を身につけ、成長曲線を高い位置に持っていけるよう意識することが大事ですね。
駅員の仕事内容はキツイ?一日のスケジュールのまとめ

今回は「駅員の仕事内容はキツイ?一日のスケジュール」について、元JR総合職の筆者が紹介しました。
駅員の仕事は大きく以下の3つ
・出札業務 (みどりの窓口できっぷを販売)
・改札業務 (改札口お客さま対応)
・輸送、運転 (ホームでのお客さま対応や電車の入れ替え・連結作業)
駅で働くメリットはこちらの6点
駅で働くデメリットはこちらの5点
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
運転士に関する記事も書いているので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
逆に、駅員なんてもうやってられるか!と思った方は、筆者も鉄道会社からの転職に利用した転職サイトまとめ記事もどうぞ。