鉄道会社(JR・私鉄)で働く女性|働き方・働く環境はどう変わった?

鉄道会社で働く女性 女性の働き方や働く環境はどう変わった?
悩む人

鉄道会社で女性はどのような働き方ができる?
不便なことはないかな?
女性ならではの強みはなんだろう?

このような疑問に対して、元JR本州3社(のどこか)で総合職として勤務していた筆者が解説します。

男社会というイメージのある鉄道会社ですが、筆者が所属していた10年ほど前と現在では着実に変化しています。

今回は鉄道会社で働く女性社員の実態を過去と現在で比べながら見ていきましょう。

筆者の経歴

・新卒でJR本州3社(のどこか)に総合職事務系で入社
・駅→運転士→支社→本社まで経験し転職
・海外志向が強くなり、Core30メーカーに転職し海外駐在・海外営業を経験

この記事のまとめ
  • 昔は泊まり勤務や夜勤といった女性の不規則勤務ができず、25年ほど前の労働法改正からようやく鉄道会社の女性が増え始めた
  • 運転士や駅員の職場環境もここ10年で一気に改善、信頼も高い
  • 総合職の女性比率も高く開発部門など、職種によっては30%程度と比較的多い
  • 女性管理職も増加傾向。率先して女性の管理職登用を進める会社もあり

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目次

鉄道会社で働く女性を取り巻く環境変化

まずは鉄道会社で働く男性・女性比率を調べてみました。JR東日本(2018年)を例にとると、男性社員4万7千人に対して、女性社員は7千人とイメージどおりのバランス。

昔はそもそも休日・深夜問わない不規則勤務は、男性にのみ許される業務内容でした。

1986年に男女雇用機会均等法の施行、1997年に労働法改正(女性に対する深夜労働、残業や休日出勤の制限の撤廃)をきっかけに、緩やかに女性社員比率が増えている過程が今の状態と言えます。

時が流れ、近年では手有働会社における女性社員比率や女性幹部に関するニュースも増え、各社女性社員の採用にかなり本格的になっています。

結論、私は女性社員の鉄道会社就職は「大いにあり」と判断しています。

総合職・鉄道職と分けて記載してきますので、入社や転職に迷いが生じている方の参考になれば幸いです。

運転士・駅員(鉄道職)の働き方と変化

鉄道職のキャリアステップは駅・車掌・運転士が一般的です。

さて、10~15年前であれば、現場で働く女性(男性もですが)にとってつらいだろうなと感じる点がざっと思い返してもこれだけありました。

・トイレがオール和式かつ男女共用
・女性用ロッカーが無い
・事務所内分煙化されていない
・女性用宿泊設備がないため、女性だけ大きい駅に行き宿泊
・車掌・運転士では女性用の行路設定があり、運転できる路線やシフトが男性と異なる

主に女性用設備の不足ですね。
かつては良くこんなところで働けるな、、と思うような駅や詰所がたくさんありました。

このあたりは女性社員の急増とともに、急激に改善されてきたので、今は男性と比べ不利を感じるシーンは少ないでしょう。変わらず苦労するのは、泊まり勤務時の朝の支度に時間がかかることくらいです。

逆に鉄道現場において、私が考える女性社員の強み・長所はこちらです。

・接客が丁寧、相手が求めていることを理解しようとする気持ち強い
・アナウンスが丁寧で聞き取りやすい
・お詫びに心がこもっている(ように聞こえる)
・ブレーキノッチの扱いが易しく振動少ない
・基本動作漏れが少なく、オーバーランやATS確認ミスが少ない

このように、現場で大活躍している印象です。

鉄道会社に入社する多くの女性は高卒大卒問わず、前向きな方が多いのか、男性社員からのウケも非常に良いです。

人間関係の苦労が少なく、じっくりと真心こめてお客様の便利・快適に貢献できる仕事なんて、魅力的だと思いませんか?

総合職の働き方と変化

総合職の女性も開発系・鉄道系問わず着実に増加しています。特に人気なのは不動産や新規事業といった開発系。10年ほど前でも女性比率30%はあったのではないでしょうか。最近だとIT関連の求人も多いですね。

総合職で入社する女性といっても、出世欲むき出しのタイプはかなりレア。穏やかで地頭の良い女性が多数派です。

総合職でも入社3年目くらいからぽつぽつと寿退社していきます。

持ち前の地頭の良さ、要領の良さ、あっけらかんな性格を活かせる女性総合職は、同期の男性社員に引けを取らない昇給昇格ペースで中堅に向かいます。

管理職にも女性社員は多くいます。管理職になる女性は「愛嬌・行動力・知識」を兼ね備え、男性以上にパワフル。
メーカーでもコンサルでも金融でも、出世する女性社員は同じ印象。

執行役員・取締役までキャリアを積み上げる女性は少ないです。
JR本州3社の役員一覧を調べてみると、まだまだ男性社会。

JR東日本 役員55名、うち女性6名
JR東海  役員61名、うち女性1名
JR西日本 役員42名、うち女性2名
※2021年12月時点各社HP参照、監査役は社外登用の場合も多いため、対象外

役員レベルは男性・女性いずれにしても超狭き門でしょう。
ハードワークは求められますが、男性職場からの脱却を推し進めていく役割を担うチャンスも増えていきそうですね。

鉄道会社における女性の働き方の変化・多様化まとめ

今回は鉄道会社における女性の働き方について、過去から現在までの変化を示し、鉄道職の場合と総合職の場合で記事にしました。

この記事のまとめ
  • 昔は泊まり勤務や夜勤といった女性の不規則勤務ができず、25年ほど前の労働法改正からようやく鉄道会社の女性が増え始めた
  • 運転士や駅員の職場環境もここ10年で一気に改善、信頼も高い
  • 総合職の女性比率も高く開発部門など、職種によっては30%程度と比較的多い
  • 女性管理職も増加傾向。率先して女性の管理職登用を進める会社もあり

鉄道会社に限らず、世間全体が女性の働き方改革をしている中で、鉄道会社についても労働環境は大きく改善しています。

女性ならではの強みを活かすこともでき、女性だからと不利なことは無くなってきているのは間違いありません。

男社会に対する不安はあまり気にせず、やりたいことがあればぜひ飛び込んでみてください。

自分がどのような職業に向いているかは別の記事でも書いていますので、参考にしてください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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