通勤バッグとして「Able Carry Daily Plus」を使い倒している筆者ですが、一つだけ贅沢な悩みがありました。それは「平日休日問わず気軽に併用できるリュックが欲しい」ということ。Daily Plusの約1.2kgという重さは、その堅牢さの証でもありますが、オフの日にはもっと「解放感」が欲しかったのです。
そこで手にしたのが、『Able Carry Daybreaker 2』のOlive Green (X-Pac)モデル。実際にこのバッグを背負い、紅葉深まる山中をハイキングしてみました。そして確信。これは単なる「軽いバッグ」ではなく、Able Carryの設計思想を体感できるおすすめギアでした。
今回は、Able Carry Daily Plus愛用者の視点から、このバッグに隠された驚きのディテールと、山・街でのリアルな使い勝手を徹底解説します。
- X-Pacの裏地が「丸見え」?マニアを唸らせる軽量化の裏側
- Daily Plusと徹底比較!A-Frameが生む驚異の安定感
- ハイキングで判明した、山用リュックとしての実力と限界
- 「軽さ」と「高級感」を両立させる、Able Carryマジックの正体
【外観とスペック】X-Pacオリーブグリーンが放つ「本物」の質感

Able Carry Daybreaker 2を袋から取り出した瞬間の第一印象は、「羽のように軽いのに、山用リュックのペラペラとは違う!」ということでした。
筆者薄過ぎて木板かと思ったくらい。思わず写真撮りました。

基本スペックとカラーリング
| 製品名 | Able Carry Daybreaker 2 |
|---|---|
| 素材 | X-Pac VX42 (Olive Green) |
| 容量 | 25L |
| 重量 | 718g (素材による:コーデュラ660g/X-Pac VX21 690g) |
| サイズ | 高さ50cm x 幅26cm x 奥行き19cm |
このオリーブグリーンは、紅葉の山中でも、都会のコンクリートジャングルでも絶妙に映える色味です。X-Pac特有の格子模様が光を受けて浮かび上がり、道具としての説得力を感じさせます。山用のリュックにありがちな「くたっとした野暮ったさ」がなく、どこかテックで洗練された印象を維持しているのがAble Carryらしいポイントです。
筆者ビジネス利用として黒色必須じゃない人は検討すべきカラーリング!

実際に使って感動した「4つのポイント」

早速、実際にAble Carry Daybreaker 2を手に取り、そして山を歩いてみて、私が特に「これは!」と膝を打ったポイントをまとめます。
X-Pacの「裏地」が見える潔さと耐水性

これまで多くのX-Pac素材のビジネスリュックを使ってきましたが、そのほとんどは裏地が二重構造になっており、X-Pac本来の裏側を見ることはできませんでした。しかし、Daybreaker 2は軽量化を極めるため、内側のライニングを省き、X-Pacの裏地がそのまま露出しています。
これには感動しました。余計な布がない分、汚れや水分も付着せず、汚れも拭き取りやすい。素材そのものの良さをダイレクトに感じられ、耐水性の高さとメンテナンス性の高さを物理的に実感できる設計です。
A-Frame × チェストベルトが生む無双の安定感

Daybreaker 2のショルダーストラップは、Daily Plusに比べれば薄手です。しかし、実際に背負ってみると、Daily Plusと遜色のない安定感に驚かされます。
独自のA-Frameサスペンションが荷重を底から引き上げ、さらにチェストベルトを締めることで、バッグが身体と一体化します。ストラップが薄くても肩に食い込まないこの感覚は、荷重移動の設計が完璧である証拠です。
筆者「肩で支える」通常のリュックと違い「背中で密着して支える」イメージ!

山用リュックに引けを取らない軽量性
本格的な同容量帯の登山用リュックと比較しても、この軽さは画期的です。通常、山用の軽量リュックは引き裂きには強くても耐衝撃という意味での強度が不安だったり、デザインが「いかにも山」になりがちですが、Daybreaker 2はタフなX-Pacを使いつつ、この軽さを実現しています。それでいて、高級感を損なわない素材の張りがあるのが素晴らしい。
筆者の22L山用リュックは900gだったので、それに比べても軽いです!
荷物が増える「出張」や「お土産」シーンでの優位性
荷物が入っていない状態だと、このバッグは驚くほど「ぺちゃんこ」になります。これは良くも悪くもですが、中身が少ないと少しみっともなく見える瞬間があるかもしれません。しかし、「荷物が多くなればなるほど、重さを感じさせないメリット」が際立ちます。出張先でお土産を大量に買い足したり、急に荷物が増えたりするシーンでこそ、このバッグの真価が発揮されます。
Able Carry Daily Plusとの比較:通勤用と休日用の決定的な違い

手元にあるDaily Plusと比較してみると、その差は歴然です。
| 比較項目 | Daily Plus (通勤) | Daybreaker 2 (アクティブ) |
|---|---|---|
| PC保護 | 厚手クッション、底上げあり(鉄壁) | 簡易スリーブ(要インナーケース) |
| 重量感 | 1.2kgで安定。重厚・高級感。 | 驚愕の718g。軽快そのもの。 |
| パッキング | 小物整理の天才 | 大きな荷物を投げ込める自由度 |
Daily Plusは「決まった場所に、決まった物を入れる」オーガナイズの楽しさがありますが、Daybreaker 2は「とにかく何でも放り込んで、すぐに出かける」という機動性に特化しています。
私の興味がビジネスリュックに傾倒していたからかもしれませんが、「収納性・収納力特化」を売りにするブランドは、Daybreaker2のようなアクティブ系リュックには力を入れていない印象もあり、新鮮に感じました。
【現場検証】紅葉ハイキングで感じたDaybreaker2の使い勝手

紅葉に染まる山道を数時間歩いてみました。そこで見えてきた、実際の「現場」での使用感です。
登山の「サブ」としては優秀、でも「ガチ」使いには……
簡単なハイキングや整備されたトレイルなら、Daybreaker 2は最高に快適です。しかし、岩場を登るような本格的な登山においては、「ウエストベルト(腰ベルト)」がないため、身体が激しく揺れるシーンでは少し安定性に欠けると感じました。あくまで「ライトアクティブ」や「日帰りハイキング」までが主戦場です。
ドリンクホルダーの位置とジッパーの仕様
少し気になったのは、パッキング時の重心設計です。このリュックは荷重を高く保つため、身長180cmほどの筆者の場合、背負った際の位置(下端)が腰よりやや高くなります。そのため、ドリンクホルダーの位置も必然的に高くなり、背負ったまま手を伸ばしてボトルを抜くのが難しい。結局、一口飲むたびにリュックを片方の肩から外す必要がありました。
また、メインコンパートメントのジッパーが片側だけ下までいかない仕様になっています。Daily Plusのような両側フルオープンではないため、底の方にある荷物を「横から」サッと引き抜くには、パッキングの工夫が必要です。

背面の蒸れについて

いくつかのレビュー記事で触れられているように、Daily Plusのような立体メッシュがないため、夏場は背中が蒸れるかもしれません。背中側、空気の通り道がないイメージです。今回のハイキングは冬の入り口で、ナイロンアウターを着ていたため全く気になりませんでしたが、Tシャツ一枚で背負う季節は、汗対策が必要になりそうです。
筆者アクティブリュックとしては賛否が分かれるところかも。夏に使ってみてまたレビュー追加してみたいと思います!
【まとめ】Daybreaker 2は、大人の「身軽さ」を加速させるギア

Able Carry Daybreaker 2は、Daily Plusという完成されたビジネスリュックを持つ私が、「休日をより自由に過ごすため」に選んだ最適解でした。
- Able Carryの背負い心地が好きで、休日用にも使える軽いモデルが欲しい
- X-Pacの素材感や耐水性を、よりダイレクトに味わいたい
- ジム、サウナ、1泊旅行、お土産が増える出張によく行く
- 山でも街でも浮かない、洗練された軽量バッグを探している
荷物が入っていない時のぺちゃんこ具合に最初は戸惑うかもしれませんが、一度荷物を詰め、チェストベルトを締めて歩き出せば、その「重さを感じさせない」魔法に驚くはずです。Daily Plusで仕事を支え、Daybreaker 2で遊びを彩る。このAble Carryのコンビネーション、自信を持っておすすめします!
筆者もちろん、そのどちらかだけでもおすすめですよ!
特にこのオリーブグリーンは、光の当たり方で所有欲を満たしてくれる本当に美しいカラーです。あなたの「相棒」リストに加えてみてはいかがでしょうか?



