「ダマでやる」という表現は、ビジネスシーンで時折耳にするおっさんビジネス用語の一つです。この言葉には、「秘密裏に進める」「内密に行う」といった意味があり、特に計画やプロジェクトの初期段階で関係者に知られないように物事を進める場合に使われます。
このように、ビジネス用語の中には、特定の世代や業界が多用する「ビジネスおっさん用語」が存在します。これまで本ブログでもいくつかの用語を取り上げ、言葉の背景や英語表現を解説してきました。
今回紹介する「ダマでやる」という言葉は、仕事に慣れた中堅社員や管理職層の間で使われる独特な表現です。しかし、これを初めて聞く若い世代や海外の同僚には意味が伝わりにくいかもしれません。
この記事では、「ダマでやる」の意味や使い方に加え、英語でどう表現するか、さらには若い世代やグローバルなビジネスシーンでの活用方法について解説します。
筆者の海外営業・駐在経験を交えた具体例を通じて、「ダマでやる」の魅力と実用性をお伝えします!
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「ダマでやる」とは?ビジネス用語の基本と背景
「ダマでやる」の本来の意味
「ダマでやる」という表現は、「黙ってやる」を省略した形で、「周囲に知らせず、内密に進める」という意味を持っています。具体的には、関係者に相談せずに個人の判断で物事を進めたり、結果がある程度見える段階まで公表せずに進めることを指します。
たとえば、上司に事前に報告せず、自分の裁量で計画を進めておき、後から成果を提示するような行動が「ダマでやる」に該当します。このような行動は、リスクを伴いながらも効率的に物事を進めるための一つの方法として使われることがあります。
実際よく使うシーンとしては不具合や不都合を隠して進める場合が多いため、ネガティブな意味合いが強いです。
なぜビジネスシーンで使われるのか?
ビジネスの現場では、計画を進める過程で多くの意見や承認を求めると、議論が長引いたり、スピードが落ちたりすることがあります。このような状況を避けるために、「ダマでやる」ことで自分の責任下の仕事を片付ける手法がよく使われてきました。
たとえば、新しい提案を形にする際に、初期段階では他のメンバーに知らせずに準備を進め、ある程度完成した段階でチーム全体に共有するといった使い方。「ダマでやる」ことで、余計な混乱を避け、効率よく進行できる利点があります。
後で不具合や不都合が起こったら、責任を取ることになるまでがセットです
他のおっさんビジネス用語との関連性
「ダマでやる」に関連する表現として、「根回し」や「水面下の調整」が挙げられます。これらの表現も、周囲に知らせずに事を進めるという点で共通していますが、「ダマでやる」はより個人の裁量で進めるニュアンスが強いのが特徴です。
「ダマでやる」の英語表現と活用例
「ダマでやる」に近い英語フレーズ3選
- Work behind the scenes: 水面下で進める。
- Keep it under wraps: 公表せずに進める。
- Do it quietly: 目立たずに進める。
- Do it on the sly: こっそりやる、密かにやる
海外ビジネスで使える「ダマでやる」の類似表現
- We’ll work behind the scenes to finalize this project.(このプロジェクトを裏で進めて完成させます。)
- Let’s keep this under wraps until we’re ready to share it.(公表する準備が整うまで秘密にしておきましょう。)
- They decided to do it quietly to avoid unnecessary attention.(不要な注目を避けるため、静かに進めることにしました。)
英語と日本語のニュアンスの違い
日本語の「ダマでやる」は、効率的に物事を進めるための慎重な行動を意味します。一方、英語の「Work behind the scenes」や「Keep it under wraps」は、秘密主義や慎重な進め方に焦点を当てた表現であり、よりフォーマルなニュアンスを持つことが多いです。
ビジネスシーンで「ダマでやる」を使う具体例
プロジェクト進行中の「ダマでやる」の活用法
プロジェクトの初期段階では、「ダマでやる」ことで、関係者を巻き込む前に計画を完成度の高い形に仕上げることが可能です。たとえば、新規事業の企画案を事前に少人数で完成させておき、上層部への提案時に全体を共有するという方法があります。
チームワークでの実践例
チームでの作業中、「この部分は自分がダマでやっておく」と役割分担を明確にすることで、他のメンバーが全体の進捗に集中できる環境を作ることができます。これにより、効率的なチームワークが実現します。
トラブル解決時の「ダマでやる」の効果
トラブルが発生した際に、「ダマでやる」を活用することで、関係者の混乱を最小限に抑えることができます。問題が大きくなる前に解決策を用意し、状況が整ってから共有することで、スムーズな対応が可能になります。
おっさんビジネス用語としての「ダマでやる」の魅力
「ダマでやる」が生まれた背景と文化
「ダマでやる」という言葉は、日本のビジネス文化における慎重な計画立案や責任回避の精神から生まれました。特に年功序列や暗黙の了解が重視される職場環境では、公にしてもめ事を起こすより、実行段階では内密に進めることが一つの戦略として多用されてきました。
ずるがしこく、悪巧みを含んだ言い方なので、良い意味で使われることは少なく、不都合を隠して進めるという意図が強いです。
おっさんビジネス用語一覧まとめ
以下はX (旧Twitter)で話題になっているおっさんビジネス用語の一覧プラスαです。
こちらも解説を入れているので、良ければのぞいてみてください。
用語 | 意味 |
---|---|
鉛筆なめなめ | 売上や数量をうまいことごまかして試算する |
一丁目一番地 | 最も重要な場所、優先順位の一番目 |
ざっくばらん | 簡潔で飾り気のない、率直な |
えいやで決める | 経験や勘、その場の勢いに乗ってざっくりと決める |
交通整理 | 物事が混乱しないように、指示や調整をして整える |
全員野球 | 全員が力を合わせて、一つの目標に向かって取り組む |
よしなに | 適当に、おまかせで |
空中戦 | 交渉や議論など、目に見えないところでの駆け引き |
仁義を切る | 事前に筋を通しておく |
テレコ | 入れ違い・逆になる |
握る | 約束や決意を守ることを相手に保証する |
なるはや | できるだけ早く |
いってこい | ある数値に対して加算と減算が積み重なった結果、 元の数値のまま増えたり減ったりしないこと |
ロハ | タダ・無料 |
ツーカー | お互いをよく知る気心が知れた2人の人間の間柄 |
決めの問題 | どの方法を選択しても大して優劣が決まらず、 意思決定者の鶴の一声によって決めて良い問題 |
寝技 | 真っ向勝負しても勝ち目がないと判断したときに、 裏でこっそり仕掛けておくこと |
ガラガラポン | 複雑になってしまった問題を一旦仕切り直すこと |
がっちゃんこ | 2つ以上の複数のものを合体させ、 1つのものにすること |
ダマでやる | 秘密裏に物事を進めること |
ペライチ | 紙1枚・パワポ1枚だけの(資料) |
突貫工事 | 短期間で一気に仕上げる工事 |
ポンチ絵 | 大まかに描いた概略図や正式ではない構成図 |
ポテンヒット | 仕事を誰がやるのかあいまいなまま放置されること |
正直ベース | 実のところ、正直に申し上げると |
ボールを持つ | 責任の所在や仕事の担当者を指す |
【まとめ】おじさんビジネス用語「ダマでやる」意味由来と英語!
今回はおっさんビジネス用語から「ダマでやる」を取り上げて意味や由来の解説、英語表現を紹介しました。
意味
- 「黙ってやる」を省略した形で、「周囲に知らせず、内密に進める」
英語表現
- Work behind the scenes: 水面下で進める。
- Keep it under wraps: 公表せずに進める。
- Do it quietly: 目立たずに進める。
- Do it on the sly: こっそりやる、密かにやる
おっさんビジネス用語の一つをとっても、表現できる英語はまた違った意味合いのものもあり、驚いたかもしれませんね。
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